訪問鍼灸の営業で心が折れそうになったら見て欲しい

岡野浩人です。

鍼灸師の私ですが、現在は個人の訪問治療院さんのお手伝いや、訪問鍼灸マッサージ治療院グループ「こころ治療院」の鍼灸師の先生方、オーナー様のお手伝いをしております。

また「訪問はりきゅう上達ラボ」を立ち上げ、「訪問」というスタイルを広く皆様に知っていただく活動を行っています。活動の中では、訪問に限らず様々な鍼灸師さんと交流し、意見交換し、一般の方への鍼灸の啓蒙につながるアクションをとりつつ、今後の方向性なども模索しています。

現在、こういった活動を行えているのも、これまでに「現場」に専念できたからに他なりません。その現場も順風満帆だったわけではなく、様々な経験をしてきました。今回は訪問鍼灸を始めたころのお話をしたいと思います。

 

訪問未経験からのスタート

それまで鍼灸整骨院での勤務やトレーナー活動を行なっていた私は、「訪問」に関しては全くの素人。右も左もわからない状態でした。「患者様のご自宅に伺って治療すればいいんでしょ?」と特に難しくは考えていなかったのが正直なところです。ある程度施術ができれば余裕でしょ、と。

施術は難しくなかった

こういうと語弊がありますが、現場の治療に関して言えば、高度な技術は必要なく、むしろ日に日に教科書通りの治療をするようになっていました。難しい参考書より、学生時代の教科書を読み返すことも多くなり、複雑なことをするより、学校で教わった通りに施術した方がうまくいく、なんてことが多くなりました。治療経験のあった私としては、治療自体は基本に戻る形になった為に、そんなに難しさを感じることはありませんでした。

治療スタイルの強みが生きた

施術の中身だけではなく、治療スタイルも個人的には「訪問」というスタイルが自分に合ったところです。どんなところかというと「頻回の治療を継続する」という点です。一回の治療で結果を求められることの多い鍼灸治療ですが、繰り返し治療させていただいて、中長期での結果を満足して頂くというスタイルです。患者様とも単回のお付き合いではなく、長期的にお付き合いしていくスタイルが個人的にはうまくいった点だと思います。1週間に複数回の施術をするというスタイルが持ち味の先生は、訪問は非常に相性が良いと思います。

患者様いねーじゃん

とはいえ、いきなり患者様がいたわけではありません。患者様がいないんです。待っていても患者様から連絡は来ないんです。ではどうするか。とにかく対象となる患者様(高齢者や介護を受けている方)の状況というのを考え、学び、そこの患者様に『私』を知って頂く方法を取らなくてはいけません。地域包括センターや居宅介護支援事業所に顔を出し、とにかくケアマネージャーさんにご挨拶しました。

活動エリア全ての地域包括、居宅に行った結果

対象のエリアの地域包括センターと居宅の数は約100件。2週間で回りきりました。結果は・・・全く反応がありませんでした。連絡なんてありません。100件行ったのにマジかよ。2週間で100件。あらかじめ連絡先を書いたチラシを渡して、お話を聞いてくださった方とは名刺交換もして・・・。でも電話は全く鳴りません。

行けばすぐに連絡をもらえると思っていた

100件も行ったのに・・・。なんでなんだよ。いろいろ文句を言いながらいろいろ考えていました。ここで見落としていた点が結構あることに気づきます。サービスを提供する患者様とケアマネージャーさんとの関係や、ケアマネージャーさんがどのような流れで私をご紹介くださるのか深く考えていませんでした。そうしてもう一つ。鍼灸の良さが実はあまり知られていない。というところです。

「鍼灸」なにそれおいしいの?

「鍼灸」の施術を受けたことがあり、かつ鍼灸の効果や魅力を感じた上で鍼灸学校に入った私は、「鍼灸」っていいものだよね。と当然ながら思っていました。今まで店舗型で治療していた患者様も「鍼灸っていいよね」と口々にされていたので、世間一般の方もそう思っているんだなと、微塵も疑うことなくそう思ってました。

自宅で、しかも健康保険を使って、鍼灸治療が受けられるなんて。こんなの知れば直ぐにでもやるでしょ!?って。しかしながら世間的には『鍼灸、なにそれおいしいの?』まではいかないにしろ、鍼灸に対する理解や認知は、正直あまりないということを知りました。

 

医道の日本
鍼灸医療に対して国民の声が示したもの

http://www.ahaki.or.jp/research/data/idou/idou_soshuhen2.pdf

医道の日本
即実践! 受療率4%時代の鍼灸院経営術 – 月刊誌コンテンツ

http://www.idononippon.com/magazine/contents/2015/12/1601-4.html

明治国際医療大学
鍼灸の単独療法とあん摩・マッサージ・指圧を含む複合療法(三療)との比較

http://www.meiji-u.ac.jp/bulletin/2013-08/01_fujii.pdf

鳴らない電話

鳴らないんです。電話が。こんなときに雨でも降るとに逃げ出したくなります。というか逃げました。とは言え、何もしないわけにもいきませんから、雨で営業からは逃げ出しても、頭を使って作戦を練ります。「鍼灸」をご自宅で受けられる。しかも健康保険を使える。こんないいサービスはない!このサービスを素晴らしいと思ってもらい、ケアマネージャー様に是非紹介したい!と思って頂くにはどうしたらいいのだろう、と。

雨、逃げ出した後

まず、対象の患者様に届ける情報は『鍼灸』と『鍼灸師』の両方が必要だと気づきました。そして、実は「鍼灸をしたい!」と言っている方はいないということも。

しかし、何かに困って、その問題解決方を探している方は大勢います。

鍼灸をしたらどうなるのか。一番わかりやすのが痛みの軽減です。鍼灸師からしたら当たり前のことを伝えるようにしました。そして訴えの多いと思われる『腰痛』を引き合いに出し、慢性的な腰痛症の方が鍼灸を受けると、普段の生活を楽にお過ごしになれることをシンプルにお伝えしました。

もう一つが『鍼灸師』の紹介です。というか自分ですね。自己紹介。紹介するケアマネージャーさんは、技術があるかないかより、「この人を紹介して大丈夫なのか?」「紹介したご利用者様とうまくいくのか?」「この人を紹介して私の評価が悪くならないのか」といったことを気にしていることに気づきました。そりゃ知らない人紹介しないですよね。しかも大事なお客さんに。

ケアマネージャー、心のむこうに

大事なお客さんにご紹介して、自分の知らない時にご利用者さんのご自宅に入るわけですので「誰コイツ?」状態の人(鍼灸師)は紹介できないのは当然だと思います。患者様のお家に入って、肌を露出して、ハリを刺して、モクモクお灸をする。この状況、普通は大丈夫ではないですよね。

そういうところも含め、紹介先がご納得できるサービス提供や、気遣いができるのかをとても気にされています。この部分をどうアピールするかというと、営業の時、です。言葉より、姿勢や態度で示します。例えば挨拶がしっかりできるのか、質問に的確に答えてくれるのか、身なりはきちんとしているのか。そういうところで「この人なら大丈夫だな」というご判断をしていただき、その上で、鍼灸の良さをシンプルに伝えていくように心がけました。

決戦、第3新営業日

このようなことを考え、意識して、エリア内の地域包括センター、居宅介護支援事業所に営業に出かけました。2周目、そして3周目と営業を行うようになり、ご質問やご相談が出てきました。このころになると、実際のご利用者様のお悩みや、個別のケースのご相談が出てきます。

そこで、個別のケースの解決方法として、具体的にどういったことを実施して、どういった結果が期待できるのかをお伝えすると、『じゃあ、1回お願いしてみていい?』『ご利用者様の相談に乗ってもらっていい?』と患者様をご紹介くださるようになりました。

人の造りしもの

鍼灸師は、鍼灸治療を依頼される、とおもっている方が多いと思いますが、それは私たちが作り出した幻想かもしれません。店舗型の治療院であれば、鍼灸の治療を求めてくる患者様も多いと思いますが、訪問では『相談に乗って欲しい』や『やってみたらどうかな?』といった形でご依頼やご紹介がきます。

ここをスッとばすと、紹介するケアマネージャー様にはハードルの高いものになります。まず、相談できる関係づくりと、それに対して鍼灸をすることで問題解決を図れる可能性があるという選択肢をもって頂くことが必要になります。

患者様、ご紹介

患者様をご紹介いただいたら、じゃあ治療・・・と思ったら失敗します。先に述べたように「相談」の段階であることや、「可能性の一つとして考えている」というところも抑えておく必要があります。ケアマネージャーさまや患者様のタイプによりますが、ご利用者様の状況をケアマネージャーさんが細かく教えてくださる場合と、患者様本人から詳細をお伺いすることがあります。

どちらのケースも大事なことは、いきなり『鍼灸やろう!』ではなく、何に悩んでいるのか、お困りのことは何か、どんな理想をもっているのかをよくよくお伺いして、理解することです。理解に徹し、この状況に共感したうえで、「鍼灸」や鍼灸師である自分がお役に立てることをご提案して、「鍼灸」を受ける選択をして頂く必要があります。

瞬間、心、重ねて

このように営業についてもケースバイケースの対応しながら、ご相談に乗ったり、現状で先方が求めていることにお応えしていく必要があります。その場その場でケアマネージャー様と心を重ねていく必要が求められるのです。その積み重ねが信頼となり、今後のご紹介や連携につながってきます。

マイナスザイリョー

実際に訪問でやってきて、また様々な治療院さんのお手伝いをして、様々なケースをみてきました。最初は誰しもが、こういうときにはどうしたらいいの?こんなケースがあったんだけど、見込みあるのかな?やったことがないと絶対に不安になります。

そうした不安は、信頼関係構築には非常にマイナスの要素にもなりうります。だからこそ訪問専門で得た多くの経験を皆様にお伝えして、成功へのプロセスを歩んでいただきたいと心から思っています。

不安なく、訪問鍼灸に取り組みたいあなたへ

あなたのためのさいきょうチームがあらわれた!

 

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