【悩む人多数】訪問治療の効果を考える【訪問鍼灸師に気づいてほしこと】

どうも、Mr.ハリックです。

訪問(在宅)対象者への治療の『効果』について考えてみたい。

訪問鍼灸の現場では、継続した治療によって効果が出る症例が多く、また慢性疾患を扱うことから、1度の治療で劇的な効果が出ないことがほとんどで、目に見える結果がでない場合すら少なくはない。そして、訪問において重要な『効果』である『維持』や『急激な悪化の防止』という点を見逃していると、治療をしている鍼灸師はもちろん、期待している患者様、ご家族様にも辛い結果が待っている。

鍼灸治療を行わなかった場合と、行なった場合はどう違うのか。これはなかなか検証しづらい。なにせ現場で機能低下があり、高齢である患者様を『治療をせずに経過を観察する』とこが非常にリスキーであることは、鍼灸師であれば容易に気がつくことだと思う。

だが、比較ができないので、気づけない、というジレンマも同時に抱える。このことに気づいたきっかけになったエピソードをお伝えしたい。

患者様は90歳をすぎた女性。腰痛と下肢の痺れを常に訴えていらした。もちろんながら下肢筋力は年々弱っていっているという。腰痛と下肢の痺れが軽減することで、現状のADLを維持したい。そうすれば少しでも筋力低下を予防できるのではないか。ご家族様、ケアマネージャー様はそういったお気持ちで、治療院にご連絡をくださった。

初診の日。患者様は『腰痛』と『神経痛』を『治して』欲しいと訴えた。症状の軽減ではなく『完治』したいというのだ。脊椎は腰椎を含み、複数箇所の圧迫骨折の既往。またすべり症の既往、そして側湾症もかかえていた。正直悩んだが、ご家族様とケアマネ様から『治る、と言わないと、治療を受けないから、なんとか誤魔化して説明して欲しい』とのご要望があった。

導入の目的もお伺いしていたので、その日の症状が治りやすい治療を選択し、鍼灸の施術を行なった。なんとかごまかしつつあった治療も患者様から『いつになったら良くなるの?その日はいいんだけどね。また痛くなるし、痺れるから良くなってないんじゃないのかしら・・・。』それでもご家族様、ケアマネ様との相談しながら治療を進めた。

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患者様の機能低下は、予防できていた。というより、症状の緩和によって、ご家族様が〝以前より向上しているとすら思える時もある〟という状況だった。しかし、患者様は治療を中止する選択をした。この点で、私が力不足であった点は今回は割愛する。

その患者様のご自宅にお伺いしなくなって2週間がたったある日・・・ご家族様から連絡が入った。

『おばあちゃん、先生が来なくなってからどんどん動けなくなっていて!』
『またお願いできますか?直ぐにでも来て欲しいです!』

この患者様は、症状の出現が続き、ADL低下し、身体機能が低下していた。治療を再開したが、この2週間の治療ブランクは大きく、以前のような治療効果は直ぐには出せない状況だった。今回お伝えしたいのはここまでのエピソード。

ご本人のご要望のハードルが高かったことはあるのだが、鍼灸治療による症状や機能維持がとても重要であることに気づいた出来事だった。そして気づいた時には、リカバリーが難しい状況になっていた。

 

訪問鍼灸の治療を行なっている先生方には、気づいていただきたい。『お変わりない』『急激な変化を食い止めている』とこがどれだけ重要なことか。是非、自信を持ってこれらの『効果』を継続して出して欲しいと強く願う。

では!

 

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