【訪問業務では欠かせない】健康保険(療養費)の取り扱いについて【知らなきゃダメよ】

どうも、Mr.ハリックです。

「健康保険を使って」訪問治療を受けている患者様は多い。いや、訪問の場合「ほとんど」といってもいいかもしれない。

 
最近は自費のご依頼もあるが、やはり「健康保険を使って」受療されている方が圧倒的だ。
 

しかし…この「健康保険を使って」というところで、患者様も、そして施術者も、はり、きゅう、マッサージ、の健康保健の取り扱いについて、正しく理解している方は少ないように思う。

患者様は「病院と同じ」と思っている方も多い。一歩譲って、患者様はそれでも仕方がないと言えるが、施術する側、運営する側(取り扱う側)は正確に把握していなくてはらない。

 

施術者側が正確に把握することで、患者様にもご理解して頂き、そして正しく申請がなされ、正しく運用されることを願う。

今回は、そんな「健康保険」の取り扱いについて学んでいきたい。

「健康保険」の中でも、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ師、柔道整復師が取り扱っているのは「療養費」といわれるものである。

▼まずはこちらの表を見ていただきたい。


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引用参照:02-01 あ-2 あはき療養費の現状と課題 – 厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000118215.pdf

これは何かというと、健康保険法の中では「指定された保健医療機関で医療を受けなさい」というのが基本だ。「厚生労働大臣より、保健医療機関として指定を受けている病院(診療所、歯科診療所、薬局)」が、これにあたり、
「保険医」といわれる医師の治療、処置を受けることが大前提となっている

時々、不正をした病院や医師が「指定を取り消された」というニュースを聞くと思うが、指定と認定を取り消された病院、医師は「健康保険」の取り扱いができなくなる。

そして、私たちの取り扱うものは、そのなかの「療養費」と呼ばれるもの。

ある条件下において、健康保険の支給が困難であったり、保険医以外から診察や手当てを受けた場合に
健康保険を取り扱う保険者が「やむを得ないもの」と認めるとき
に、「療養費」を支給することができる、という制度だ。

このやむを得ない場合

「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、の治療を医師の同意書取得の上で受けたとき」
「柔道整復師等から施術をうけたとき」 

というものが含まれる。

やむを得ない事情のために、保険診療が受けられない医療機関で診察や手当を受けたときに支給する、というのが基にあるので、「療養費」の可否を決めるのは各保険者である。

極端だが「療養費」の支給については

保険者が「YES!」といえばオッケー。
保険者が「NO!」といえばダメなのである。

そして、もう一つ!!

の「療養費」は「償還払いが基本である」ということを覚えておい欲しい。鍼灸院や整骨院で働いたことのある先生なら「償還払いかよ〜」という同僚のぼやきを聞いたことがあるかもしれない。


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引用参照:02-01 あ-2 あはき療養費の現状と課題 – 厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000118215.pdf

では、この償還払いについて説明しよう。

例えば患者様が、はり師きゅう師の治療を受けたとしよう。

その治療が1,520円とする。患者は施術を受けたら、はり師きゅう師に施術料金の1,520円を支払う

この際に、患者が「医師の同意書」を持っていれば、加入している保険者様に「1,520円支払ったので、その7割 1,064円を請求させてください!」ということができる。※自己負担が3割負担の場合

ここで保険者が「その症状では医師の適当な手段はないもんね。医師の同意書もあるようだし、オッケー!認めましょう!」となれば、患者に1,064円が支払われ、結果患者は1,520円の治療を3割負担の456円で受けたのと同じ状況になる、というわけだ。

「償還払い」についてはオッケーかな?

ここで、あれ? っと思ったかもしれない。

この償還払いが基本であるなら・・・鍼灸院や整骨院では、どうして窓口で3割分しか支払っていないの?と。

では、そこのところをお話したい。

「療養費」は償還払いを基本としながらも、患者側は「そんなのよくわかんないよね。」「煩わしい」「一時的にお金を出せない」など諸処の問題が発生することが予測される。

そこで受領委任払いというものを使って、よりわかりやすく、スムーズにしている保険者がある。

この「受領委任払い」とは何かというと、償還払い時の「受領(つまりお金を受け取ること)」を、施術者に「委任」するので、そちらに「支払い」をお願いします。という仕組みだ。

これによって、患者は本来の自己負担分のお金を、鍼灸院・整骨院などの窓口でお支払いし、施術を行なった術者が患者様に代わって保険者に請求し、支払いを受けるというもの。

「レセプト」と言われる書類をよく見てみると「療養費支給申請書」と書いてあり、項目の中に「施術証明欄」「申請欄」「委任欄」というものがある。(「申請委任欄」となっている場合もある。)

施術証明欄には、施術をした先生の国家資格番号や名前、捺印が必要になり、申請欄、委任欄には、患者様の署名と捺印が必要となる。

なので「療養費」を「受領委任払い」という形で請求する場合は、患者様への申請書の内容説明をし、ご納得頂いた上で、署名捺印をいただく必要がある。その後、保険者に提出し、支払いが行われるという流れになっている。

繰り返しになるが「療養費」は

・保険者が「YES!」といえばオッケー、保険者が「NO!」といえばダメ

ということを頭に入れておいてほしい。

健康保険(療養費)の取り扱いをする場合は

・申請方法が「償還払い」であるか「受領委任払い」であるか

・支払いが認められるケースか

をあらかじめ確認する必要がある。

※保険者によって見解が違う場合もあるので、不明な場合は、保険者に直接問い合わせたり、相談することをオススメする。


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引用参照:02-01 あ-2 あはき療養費の現状と課題 – 厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000118215.pdf

また、最近、はりきゅうあん摩マッサージ指圧の療養費について、「受領委任制度」が検討されている。

厚生労働省の発表や、関係各所の発表には注意しておきたい。

受領委任制度の検討 – 厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000145051.pdf

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